【まとめ】『デザイン思考』を超えるデザイン思考
イノベーションを起こしたい。
何故か?イノベーションはモテるからだ。
これまでの時代、モテたい人はギターを弾いた。
女子に「趣味は何?」と聞かれて「ギターを弾くこと」と返す。
すると「素敵❤️」という古典的な展開になると決まっていたからだ。
これからの時代は、イノベーションでモテる。
イノベーションを起こすと、名声を得る、お金が増える、自信も得る。
イノベーションがモテない理由はない。 そう、ジョブズのようにね。
女子に「趣味は何?」と聞かれて「イノベーション」と返す。
すると「素敵❤️」という展開が未来の古典となるだろう。
イノベーションを起こしたい。
一方、イノベーションの起こし方は確立されていない、特に日本では。
起業などはある程度の手法が確立されているが、イノベーションは打ち切り漫画のようにラストまでつながらい未完の手法ばかりだ。🍊
そのため筆者は有効なイノベーションの文献を探りはじめた。
何点か見つけたが最も心に響いたのは、日本人でトップクラスのイノベーショニスト、濱口秀司氏の文献だ。
(イノベーショニストという言葉は、イノベーションを起こす人の意だが、筆者の造語なので注意)
実際のところ、濱口秀司氏自身は、イノベーション手法の本を残さないとしている。明文化されない暗黙知だからだそうだ。
しかし、イノベーションの手法であるデザイン思考特集した雑誌へ寄稿したことがあり、それがKindle化されていた。
今回の記事は、その濱口秀司著「真のイノベーションを起こすために『デザイン思考』を超えるデザイン思考」をまとめ紹介する。
目次
どんな内容か?
濱口秀司氏は、ご存知「USBフラッシュ」でイノベーションを起こした人で、現在はビジネスデザイナーである。
本は元々、ハーバードビジネスレビュー2016年4月号「デザイン思考の進化」という特集へ濱口氏が寄稿したデザイン思考に関する内容だ。濱口氏の内容が人気を博し、スピンアウトしてKindle化した。そのため10分程度で読める薄い本である。
イノベーションを起こすために、一般の「デザイン思考」の何が向いてなくて濱口氏の「デザイン思考」の何が向いているのか。
それを説明する内容で、濱口氏のイノベーション手法をチラ見することができるもの内容になっている。
デザイン思考の定義
デザイン思考とは、濱口氏曰く
デザイナー以外のための「ユーザー中心デザイン」
である。
一般には、
デザイナーの感性と手法を用いて、顧客機会と市場機会の創出を図るもの
だ。
濱口氏はシンプルに「ユーザー中心のデザイン」にフォーカスしてことが受けとれる。
デザイン思考は二種類ある
濱口氏はデザイン思考を「DTn」と「DTf」の2つにに分けている。
「デザイン思考」を超えるデザイン思考 より引用
- DTn
- Design Thinking driven by needs
- 一般的に言われるデザイン思考=改善改良向きのデザイン思考
- ステップ
- ニーズの本質を探り
エスノグラフィックリサーチなど行動観察、同一体験をするリブ・ザ・ライフ - アイデアをたくさん出し
ブレスト、プロトタイプ - アイデアを絞る
ユーザーテスト、分析フレームワーク
- ニーズの本質を探り
- Design Thinking driven by needs
- DTf
- Design Thinking driven by frameworks
- 濱口氏のデザイン思考=イノベーション向きのデザイン思考
- イノベーションの要件
- 見たこと、聞いたことない
- 実現可能
- 議論を生む
- ステップ
- バイアスを破壊する
- ニーズを付加する
- 意思決定する
- Design Thinking driven by frameworks
DTfのステップ詳細
「デザイン思考」を超えるデザイン思考 より引用
バイアスを破壊するアイデアを出す
- アイデアを数出す
- アイデアから切り口を見つける
- 切り口を組み合わせアイデアを出す
ニーズを付加する
- ニーズは後付け
- 新しいユースケースを提案する
- 筆者注:ここが既存のニーズドリブンなデザイン思考を覆しているところだ
- ニーズは後付け
意思決定
- 方向性、詳細を調整し、リスクを最小限化する
- 100人の潜在顧客に見せて購入意向などを観察する
- ディシジョンマネジメント
- 大きな不確実性(リスクとチャンス)を伴う経営判断を科学的かつ論理的に行う手法
- 方向性、詳細を調整し、リスクを最小限化する
まとめ
濱口氏の手法は、形骸化しがちなアイデア出しのフレームを根底から見直している。
バイアス破壊を利用したアイデアを絞り込むところや、段階ニーズは後付けのところが、イノベーションを牽引するだろうと感じた。
言ってみれば、イノベーションの手法「デザイン思考」のイノベーションだ。
ただ、今回紹介の本は、イノベーション入門前の本である。「イノベーションを起こすのにどの門を叩くかを選ぶためのカタログ」みたいなものであり、そもそも本の特集の切り出しゆえに薄いのが残念だ。
というわけで、今後は濱口氏のイノベーション手法をもっと深堀りして行く予定である。
さぁ一緒に、イノベーションを始めてモテよう!
「デザイン思考」を超えるデザイン思考 DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー論文
- 作者: 濱口秀司
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2017/01/30
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