あっちのブログ

普通じゃないを普通に、あっちをこっちに

トリップ文章のすすめ

文章力が欲しい。

読んでいて人柄にまで魅力を感じさせるほどの文章力が欲しいのです。
さらには読む人をトリコ仕掛けにするような中毒性が欲しい。もう「読むドラッグ」と言えるくらいの。もちろん合法。ダメじゃない、絶対じゃない。

何よりも自分が読んで楽しい文章でありたい。
じゃあ、中毒的な魅力があり、自分が読んでいて楽しい文章はどんなものか?

思いつくのは、スタパ斎藤氏の全盛期のハイテンションなガジェットコラム「スパタトロ二クス」、加藤はいね氏の芸術的なまでの自虐ブログ「私の時代は終わった」です。

お二方の文章の共通点は、「文章の途中で別の世界にトリップしたような感覚を味わえる」ところ。

図にするとこう。

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本当に魅力的な文章で意識を引きつけ、あたかも催眠術にかかったようなフワついた気持ち、それでいて良い気持ちにさせてくれる。まさに読むドラッグだ。
ではどうやってそんな文章力を身につけるか?

トリップ文章の仕組み

まず具体的にどんな文章がトリップ文章か。そんでもって、文章中におけるトリップさせるトリガーは何か?
その仕組みを手に入れれば、自分でも生産できるに違いない。

加藤はいね氏のブログ記事「オッケー、キリスト。ところで、あたしの誕生日の話も聞いとく?」でその仕組みを見てみます。
 
 
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35回目の誕生日、独身、白馬の王子様が来ない、という展開です。
ここから、「白馬」といったら「スーホの白い馬」へトリップ。さらにこの文章のすごいところは「(スーホの白い馬のギターみたいな楽器)馬頭琴」からの「布袋寅泰」という2段トリップをかましているところだ。この文章の魅力ったらもうほんとドラッグ。トベる。

スパタ斎藤氏のコラム「スタパトロニクス」でも見てみます。

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VAIOのノートをレビュー、薄さがすごい、という展開です。
ここから、「ハードディスクがどこに入っているか?」からの「ふざけんじゃねぇ」と急に怒れる人へトリップ、「バカにしてんだろおいコラ」と怒れる人からの、「放課後体育館」へ呼び出すヤンキーへの2段トリップ。この滑らかさ、シームレスに意識を持っていかれる感覚、まじでドラッグ。キマる。

つまるところ、本質は掴めてないですが「普通の文章の話を盛る部分で、一般的によく知られている場面を滑らかに差し込み、元の話題からの距離でトリップ感を演出する」なのではないかと。

何を差し込むか? どのタイミングで差し込むか? どれくらい差し込むか? などのトリップ文章の5W1Hを考える余地はまだまだありそう。先天的なセンスのおかげではなく、積み立てられる技術と信じて、今後はその技術を磨いていきたいと思います。

まとめ

というわけで、偉大なる先人たちの「トリップ文章」の方向性とレベルを目指しブログを書いていきます。

ともかく、世の中にもっと読むドラッグ、楽しい文章が増えれば嬉しい楽しい大介。

トリップ文章の賛同者が欲しいけど、魅力が伝わった文章になったかわからない。
あぁ、文章力が欲しい。